あるホットドック・スタンドのお話

株式会社サスティーンの成田聡雨でございます。
本日も東京は雲一つない快晴です。笑

今週末には関東も梅雨入りしそうですので
本日のような湿気もなく、清々しい朝は心惜しく感じます。

添付の空の写真ですが、先週の木曜日(6月4日)の夕方18時50分ごろ目の前に広がった空です。
見え方によっては鳥のように見えましたので(そう見えるのは私だけかも知れませんが 笑)
記念に撮影いたしました。

さてタイトルの『あるホットドックスタンドのお話』をご紹介させていただきたいと思います。

こちらの文章は
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙(※1) 第7通「企業家」とは何か?
の中で書き綴られている文章です。


ある老人がニューブランズウィック州のある都市の農村地域でホットドック・スタンドを経営している。
その繁盛ぶりといったら!
この老人のおいしいホットドックの噂は数マイル四方に知れわたっている。
人びとは老人の全国一のホットドックを宣伝する大きな広告板に目をとめ、ひとつ試してみようとその道路わきの食堂に集まってくる。
老人は客を戸口の前で出迎え、にこやかな笑顔で、陽気に愛想を言い

「ひとつと言わずに、2つどうです、本当においしいから」

と勧める。客のほうも、まさに最高の、今まで味わったこともないほど食欲をそそるホットドックに大喜び。
パンは焼きたて、薬味のピクルスは歯ごたえがよく、マスタードの風味は絶妙だし、玉ねぎの煮えぐあいもぴったりで
それを笑顔で差しだすウェイトレスも感じがいい。客は唇を舐め、

「ホットドッグがこんなにおいしいとは知らなかった」

と言いながら店を出る。老人は彼らを自動車まで送り、手を振って言う。

「また来てください。私には商売が必要だし、ここで働いている若者たちは、大学の学費をためているんだから」

客はまたやってくる。群れをなしてやってくる。

ある日老人の息子が、ハーバード大学で経営学の修士号と経済学の博士号を
取得して帰ってくる。息子は父親の経営ぶりを一目見るなり言う。

「なんということだ、父さんにはいまがひどい景気の後退期だということがわからないんですか?
コストの削減が必要です!広告板の使用をやめ、宣伝費を浮かせましょう。
6人の人員は2人にして労働費用を節減しましょう。
父さんは道路わきで時間を無駄にしないで、調理を受け持つのです。
仕入れ先には、安いパンやソーセージをよこすように言いましょう。
マスタードとピクルスは安い品に変え、玉ねぎはいっそのこと抜きましょう。
わかりますか?
企業をばたばたと倒産させているこの不況を乗り切るために、これだけの経費が削減できるのです」

父親は息子に感謝した。
これほどの学歴のある息子は賢いものと思いこんでいたので
その助言の正当さを一瞬も疑わなかった。
広告板はおろされ
父親は調理場にひっこんで安物だけを扱い、たったひとりのウェイトレスが給仕をすることになった。

二ヶ月後、息子がまた帰ってきて、商売の調子はどうかと父親に尋ねる。
父親は人気のない店、以前は戸口の前で停まったのに
いまはそのまま通り過ぎていく自動車、空っぽのレジに目をやり、息子に向かって言う。

「おまえの言うとおりだった!確かにとんでもない不景気時代だよ」


この文章の教訓は、読むその人それぞれの立場によって違ってくるとは思うのですが
面白いのは『机上と現場の違い』が分かりやすく書き綴られているところですね。

また損益を重視することは、非常に重要です。
ですが、損益を追及する中で、サービスや商品の品質、そして対応力を落としてしまうと
顧客満足度が大幅に減り、同時に上記文章内でいう「客はまたやってくる。群れをなしてやってくる」という状況にはならないと思います。
かと言って、顧客満足を追及し続けるだけで事業が赤字では
事業そのものの存続が危ぶまれてしまう訳ですから、そのバランスが、非常に難しくなります。

そういった意味でも、創業以来12年10ヶ月の間
サスティーンでは、原材料の高騰や各宅配業者様のチャージアップが幾度とある中
一切の商品単価の改定は行っておりません。
社内の業務改善や納品までの工程の見直しに徹して
クライアント様主体にご対応を重ねて参りました。

そういった点がご評価いただいたからなのかは分かりませんが
昨夜遅くに、10年以上お付き合いのあるクライアント様より来期に向けての契約継続のご意思を頂きました。
こういったご時世ですから、非常に有り難く、心強かったです。
本当にありがとうございました。
この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

これからもサスティーンを選んでいただけるよう
社員一丸となって誠実に日々、取り組んでまいります!

本日はこれよりJR田町~品川駅近辺にて終日活動いたしております。
お急ぎのご依頼がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ!

追伸:
昨日、虫がスーツに止まり、よく見ますと
またまた、てんとう虫でした。笑
それも白のてんとう虫です。笑
(調べてみますと正式名はヒメカメノコテントウとのこと)
こちらも縁起がいいので記念に撮影いたしました。

感謝

成田聡雨

(※1)「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」新潮文庫
キングスレイ・ウォード著 / 城山 三郎 訳
ISBN:4102428011